2011年11月7日月曜日

レディオヘッドの幻の名曲が主題歌 映画告白のレビューと感想




それは、理由なき殺人と呼ぶにはまだ幼い

出来るだけしないように書いてはいるつもりですけど、この先ネタバレの恐れがあります。



今さっき見終わったのですが、噂どおりすごくおもしろい映画でした。
いやー、見てよかった。

正直、開始10分で涙しそうになりました。
ただ、こちらもまだ完璧にはのめり込めていないせいか、なんとか堪えられましたけどw
この作品、エピローグだけで30分ほどあるのですがそのクオリティが高いこと高いこと。
開始2、3分で既に目が離せなくなりました。

本編に入ると、生徒たちが楽しそうに騒ぐシーン、創作作品によくいる単純な熱血教師、
一人称の心理描写など、メリハリのある場面が続きます。
その後、個々の感情描写と共に物語が進んで行くのですが、これが凄くスムーズで、見ていて心地いい。

作中での中学生やその教師は、過剰に描かれていると思いたいほど、妙にリアルです。
みんなで楽しそうに騒ぐシーンやキスしただけで他人を好きになってしまうような所もそうですし、
こんなことを起こりえる、ありえる、と思ってしまう所も。
後者には恐怖さえ感じますが。

途中、視聴者側に、中学生への憤りを感じさせたり、同情を匂わせたりと色々と揺さぶりをかけてきます。
また、視点が何人かに移動することもあって、すぐに感情移入してしまう僕はまんまと揺さぶられました。

あと、人の命の重さの描写の仕方がおもしろかったです。
その重さに大人は狂い、子供はその重さを体感したがる。
年齢によってかよらずか、物事への切り口はこうも違うものなのでしょうか。


全体を通しては、静かに、しかし暴力的に人の命の大切さを教える松たか子が印象的でした。
ラストの時計とかけた演出だったり、エピローグの黒板に書いた"命"という字を消すシーンだったり、
凝った演出も多々見られました。
少年法について作品化している点では、東野圭吾のさまよう刃を思い出しました。
こちらもすごくおもしろいので(映画は見ていません)、告白が好きな方は見てみたら楽しめると思います。



ところで、実はこの映画、音楽にも注目なんです。
なんと、主題歌にはRadioheadの幻の名曲Last Flowersが使われています。
意外とこの曲が作品とマッチしていて、よりこの映画を楽しめると思います。



Flowers/Radiohead





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